しろんのブログ

詩集と写真

2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

四葉が合わさり幸せの言の葉となる

空に投げた言の葉 水に浮かべた言の葉 花に呟いた言の葉 あなたを包んだ言の葉 想い廻りて 巡り巡り 誰かの心へ落ちれただろうか 種を撒くことが出来たのだろうか 救いの言葉などと奢るつもりはなくて ただ、誰かの心のひと休みのきっかけに ただ、誰かの心…

春風駘蕩

大きく息を吸い込んだ アスファルトの濡れた匂い シトシトと肌を撫でる風が心地いい まだ少しだけ春の香りがした なよやかな白い君の指先は 色とりどりの世界を白く染める 窓の外の五月雨のように 優しく囁くように 僕の黒が目立つ混ざりきらない心に 白い場…

夏の黄昏はやけに淋しく

騒がしい、活き活きとした暑さを感じた 蝉時雨と遠くに待ちきれない喧騒が聞こえる 夏が来るんだね 夕暮れの砂浜 祭りの帰り道 ひぐらしの声 そんな夏の黄昏が 切なく、優しく蘇る 夕立ちさえ艶やかに魅せる君の横顔が 夜空に一瞬照らされる横顔が 水飛沫さ…

月夜美

少し高い所から街を見下ろした キラキラした夜景が 数多の流れ星が落ちた場所のように見えたんだ 涙で濡れた星達が また次の夜へと舞い上がって行くように 遥か空の下にいる君に届くように 今日も流れ星を打ち上げた 溶け合う夜空と夜凪の間にある月は 登る…

背中を預ける

部屋の隅っこで 隅っこに集まるホコリを眺めた 君たちは集まれていいね いつかは捨てられ燃やされるけど その最後の一瞬まで一緒なのだから 後ろにあなたがいる 気付いてるけど振り向きたくないんだ きっと今の私はとても嫌な顔をしているから あなたは静か…

風光る

私の髪を撫でるように 少し甘い香りの風に乗って綿帽子が出迎えてくれた 見上げれば生まれたての新緑の世界 そのみずみずしさは、私の空っぽのコップを満たすように その木々の笑顔は欠けて、ひび割れた心を慰めるように ただただ 優しく眩しかった 隠れるよ…

夜光

遠くの夜景がやけに眩しく見える それは月の光を霞ませるように 星の呟きをかき消すように ギラギラとチカチカとあんなに遠くで光ってる 膝を抱えて座る僕は その光がとても鬱陶しく 目を瞑り、消えろと呟いた 身に覚えの無い期待に振り回され 型番を背中に…