しろんのブログ

詩集と写真

2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

寒露

閉じていく世界を眺めながら 伸ばしたその手に触れた冷たい声舞い上がる枯葉に嗤われながら 見上げた空は撫でてはくれなかった私の涙でも暖かく感じる程に 冷えた世界で この涙も乾いてしまうのだと寂しく呟く 画面の向こうの温かい光が心地よくて 泣きつい…

笑顔の花

優しくしても見返りがないかもしれない誰かが喜ぶ事をしたって自分に返ってくる事は無いのかもしれない 困ってる誰かを助けたから誰かが助けてくれることもきっとない それでも誰かに何かをしてあげたい優しくしたい笑顔がみたいそう想う心は嘘じゃない あな…

窮屈

みんなの記憶から消えていく誰よりもそれを望んでいたのに 望まれていたはずなのに消えてしまえば なんて寂しいのだろうみんなは望んだ記憶さえ消えていた残ったのは 消えたくなくて でも消えてあげた自分の残滓何が正しかったのだろう正解が無い世界で 他人…

舞台

周りの目 それはとても怖いもの人目に触れると いつ 自分の行動が否定されるのか 馬鹿にされてしまうのか 怖くなるそうならないように否定される準備をしてしまう その中に知っている眼差しがあると 安心する鎖が解けていく感覚がする勇気が出てくる 舞台に…

秋の夜長

あなたにそっと寄り添える この距離感が愛しくて感じる体温が優しくて顔を埋めて包まれる この時だけは世界があなたに染まるようこの身体全てが触れていたいと そう願わずにはいられない 心地よい温もり 虫の音色とあなたの吐息 耳元の鼓動が心を落ち着かせ…

終わりに憧れを抱くこの渦巻く穢れた世界から せめて綺麗なままで去りたいとあるいは 自分という恥ずかしい存在を 無かったことにしたいとあるいは 誰かの為になるならばあるいは 虚無の時間から逃げるためあるいは 自分の心を守るため人は終わりを知り 終わ…

葛藤

少し前の話いつも気を張り巡らせていた頃 所作の一つ一つが監察対象だった頃まとわりつくような 押し当ててくるようなそんな視線のなかで生活していた食べるものも味が分からなかったから 何でも良かった景色もモノクロだったから 見渡すことをやめていた音…

包む心

夜はすっかり寒くなって暗くなるのが早くなると どこか寂しくなってくる早く帰りたくなっちゃうのは 秋のせいなのかな 深呼吸をすると ひんやりとした空気が喉を撫でる今日も疲れたと 寝る間も惜しんで働くあなたに温かさを送りたい疲れた身体に何もしてあげ…

大好き

いつもの場所 大好きな場所おかえり ただいま おはよう お疲れ様そんな言葉が飛び交う場所辛い時 弱った時にポツリと弱音を言える場所何気ない1人の食事が 食卓を囲んでいるような気持ちになる 1人で見た景色が みんなで並んで見ている気持ちになるそんな場…

自分の居場所がわからなくなってさ 明日の迎え方も分からなくなってさ生きてるだけで十分なはずなのに生きることってそれだけで大変なのにそれ以上になんでも出来てしまう人がいると自分がわからなくなってくる私の好きな道の先には 追いつけないような場所…