夜空がぼんやりと青く染る
春の夜空は星達を冬の星のようにキラキラとは見せてくれない
すこし霞ませてしまうんだ
それは星達への嫉妬なのか
花への贔屓なのか
少しだけ湿った風は人肌のように感じた
春の夜は少し意地悪だ
こんなにも日の光は暖かいのに
夜風は震えるほど寒かった
妬みなのか嫉妬なのか
まるで人間らしい春の夜風に
春愁を感じるのは
出会いから来る
劣等感や嫉妬や焦り
なのだろうか
今夜も
窓をごうごうと叩きながら荒れ狂う春の夜風は
少し甘い匂いがした