しろんのブログ

詩集と写真

春の宵

夜空がぼんやりと青く染る

 

春の夜空は星達を冬の星のようにキラキラとは見せてくれない

 

すこし霞ませてしまうんだ

 

それは星達への嫉妬なのか

花への贔屓なのか

 

少しだけ湿った風は人肌のように感じた

 

春の夜は少し意地悪だ

 

 

こんなにも日の光は暖かいのに

夜風は震えるほど寒かった

 

妬みなのか嫉妬なのか

まるで人間らしい春の夜風に

春愁を感じるのは

 

出会いから来る

劣等感や嫉妬や焦り

なのだろうか

 

今夜も

窓をごうごうと叩きながら荒れ狂う春の夜風は

少し甘い匂いがした