しろんのブログ

詩集と写真

2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

歯車

鉄のように 熱々のドロドロな僕達は 何にでもなれるそう思っていた でも 型に流し込まれて 冷やされて 叩かれて 削られた僕達は磨かれず そのまま歯車として押し込まれた歪な僕らは ギギギと不協和音を鳴らしながら 削られて 割れて 欠けて今日もどこかでカ…

虹のうた

世界が揺らいで踊って 速度が早くなる回る回る 君に届けと速度を上げて 駆け抜けていく空高くまで暗い雲なんて吹き飛ばしてしまえ 私が虹になってやるんだ雨が降っても傘なんていらないよ 水溜まりにだって飛び込んでやるんだ ずぶ濡れになろうが それでもい…

相合傘

君とさ 相合傘なんて期待しちゃって ワザと傘を置いてきたふと 見ると 可愛い子と話してる君を見つけた偶然に期待しすぎて 君は何にも悪くないんだけど 君にイラついてしまったそうだよね あんな可愛い子に相合傘をお願いされたら 断るわけないよね 自分が惨…

命のチカラ

小さく力強い声で 今日を精一杯生きている君へ私の声は届いているのかな 私を迎えてくれた天使のようなその笑顔が 全てを教えてくれたように思えた白く小さな手で握り返してくれる 綺麗な瞳で真っ直ぐ私を見てくれる君からの一つ一つが 私にとっての宝物で生…

結び

太陽は白い光を放つ 瑠璃色の海に きらめく砂浜今年も夏が来るぼやけて揺らめくアスファルトに 光に照らされた君が映える汗ばんだ艶やかな黒髪 今にも焦げてしまいそうな白い肌 君の飲むソーダ水がキラキラしていて宝石のようだったこの景色を 忘れないよう…

おめでとうの手紙

あなたと初めて出会った時を思い出した 最初は小さくて可愛いと思った でもすぐに 何があってここに来たのだろう 何を見てきたんだろうそう思ってしまったんだ私はあなたの正面には立たないようにしてる あなたが見上げるような立ち位置にならないようにして…

夢を見たから

思い出すのはあの日の君いつも落ち着いていた君が いつも優しい口調の君が声を荒らげて私の手を振り払った あの時の言葉は今も頭から離れない私はびっくりしたのだろう いつもとは違う君を見て 少し赤くなった手を抑えることしか出来なかったあの時君の手を…

抱きしめる理由

涙の数だけ強くなれるよ 人の痛みをわかる人はたくさん傷ついたから だから優しくなれるそうだね そう思うよだからそんな人は強いから大丈夫なんだ あの人は強くて優しいから大丈夫 きっとね そうじゃないの心の傷に涙はすごく染みるから 泣けば泣くほどすご…

回る世界に置いていかれて

世界は忙しく回っていて 身体は追いつこうと動き回って 頭は追いつかなくて 心は置いていかれて考えがまとまらないまま日々を浪費してく螺旋階段を降りるように パタパタと足を運ばれる 転んでしまえばもう終わりと後ろから急かされながらある日私は転んでし…

人として

「君にはどうせ期待などしてないけど」そうだね 私だって自分に期待なんてしてないよそれでもそれはどういうつもり?悔しいのか悲しいのか 顔を真っ赤にして出た言葉が すみませんでしたまたこうやって私は無駄な言葉を紡いでいくどうして隠すの? 笑われた…

秘密の告白

蛙の鳴き声がするしんっとした静寂の中を鼓動のような合唱が響く 昼間の名残だろうか まだ部屋は温かった暑さで火照った身体を撫でるように潮風が心地よく流れていく不意に甘い香りがする 君からのだとすぐに分かった小さく寝息を立てて眠る まるで子供のよ…

癒す貴女へ

遠い遠い彼方の場所にいる貴女へずっと前から 貴女を辿っては恋焦がれ 恋は愛へと変わり 貴女の存在が尊く 私の希望の光となった花弁を纏うように可憐で 柔らかな風と光が舞うように声を紡ぐただ 貴女のために星が降り注ぐように ただ 貴女のために夜風が詠…

寄り語り

ねぇ すこし話そうか隣に寄り添い 君が言う優しさにふれると 自分の弱さが滲み出てくる弱いと認めると ちゃんと甘えられるようになる人は誰しも弱いものだから 今日の誰かに また寄り添い生きていく今日までの悲しみを忘れてしまっては いったい誰のためにな…

心の帰る場所

おかえりなさい 疲れた顔をして抜け殻のようになった君を抱きしめる今日は怒られちゃったのかな? それとも何か思い詰めちゃったのかな?優し過ぎる君は またきっと無理をしてきたんだろうなわかってるよ 頑張ってる事も 褒めて欲しかった事も でもなかなか…

待ち人

あめがちゃぷちゃぷいつもの改札口であなたを待つの朝は言い過ぎちゃったホントは迎えになんて行かなくても良いのだけれど 傘…忘れていったから そうじゃない ごめんねを言いたくて だから待つわあなたのこと許してあげるから 待ってるの ずっと待ってるスカ…

握る手

一日中振り続いている 憂鬱を連れて来る長い雨優しく冷たく 僕の涙を隠してくれる無理をしてるんじゃないんだ すごい人になりたい訳でもないんだただ君が弱い僕に失望してしまうんじゃないか そう考えると怖くて流れる涙を 雨は流してくれる 身体はすごく冷…

今日も空を眺める空の顔色に一喜一憂して 風に流されて 雨に濡らされてそれでも上を向くと 勇気が湧いてくる 朝日に照らされると心地よくて 夕日を眺めると暖かくなるそんな空に振り回されてる生活も悪くないな人は 人生の答えもわからないまま 流されたり抗…

アカイツキ

浅い眠りの夜と朝の間曖昧な光に照らされる埃に おぼろげな音の音色変わらない日々と 変わらない憂鬱ふわふわと眠りながら 海を見つめる太陽と空のあいだ かすかに見えた世界に 憧れていいのだろうか伸ばした手は紅く透けいくまた夜が来れば 海は真っ暗にな…

闇の中で

暗い 暗い 明けない夜に押し込められた声を 胸に抱くと孤独の中から気持ちが溢れて 舞い上がって包まれていく真っ黒に塗られたメモ帳 口を塞いで出した声 震えた身体を抑える手何一つ 誰にも伝わらないまま 闇に怯える目の前が暗いから不安なの? 不安だから…

誕生日

誕生日は 自分が生まれてきてくれて みんなが幸せになった日 そう思ってる生まれてきてくれてありがとうと お祝いするそんな日誕生日には 色々な しがらみはなくて命そのものに 命の誕生に 感謝する日 地球の大きさからすれば 1つの命なんてちっぽけかもしれ…

人に嫌われるのが怖かった皆に好かれたいなんて思っていないの嫌われている空気 こいつになら何をしてもいいと思われている感じ 何されるのか予想もつかない恐怖そんなものが日常にあると 二度とその感覚になりたくないって思ってしまうだから生きる意味を探…

ルーティン

雨の日の君は楽しそうだ気分は乗らないし 濡れたくないし 傘とか持ちたくないし 何よりいつも通りのルーティンが組めなくて嫌になる僕はそう思うから 雨の日は嫌な気持ちにしかならなかったけれど、君はこう言った濡れるのも 傘を持つのも 気分がいつもと違…

子守唄

ほんのわずかな時間 夕と夜の間空が琥珀色に変わる 金色の光が降り注ぐ今日を戦った人達へ 安らぎへと導く光今日得た 勝利も敗北も 甘美も苦渋もそのすべてを 優しくて曖昧な微睡みのなかへ銀の砂 紺青に染めた絹に散らせば夜となり幼い子に歌う 終わりなき…