しろんのブログ

詩集と写真

2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

閖の音

朝焼けが伸びるアスファルトの道 光の道を辿るようにバランスをとりながら歩いた左耳には海の音 右の耳には好きな声混ざる音が心地良い海鳥に軽く挨拶をすると 私の真似をするように仲間の所へ飛んで行ったここは綺麗な海の町 知る人ぞ知る港町市場に広がる…

蒼い月

1つ1つ今日も僕は僕を落としていく我慢していた溜息 肺いっぱいに貯めた黒いものを吐き出す 月と目が合ったなんだか眩しくて 優しい君が羨ましかった青緑色の澄んだ光で頬を撫でられた 引っかかっていた涙がはじけ飛んだ涙を流す事も罪深く 落とした僕を探す…

透明であり青であり

喉がカラカラだ愛情に飢えてるのか 認められたいのか渇望とはよく言ったものだ すくい上げた水手に残る水 零れ落ちる水 それを選ぶことは出来ない零れ落ちないように カチカチに固めてもすぐに渇きを満たしてはくれない 零れ落ちた水を 惜しむようにずっと見…

醜態

あなたはとても綺麗だった毎日綺麗なお化粧をして オシャレな香りの香水を漂わせ モデルのような体型のあなたは今思えば見惚れてしまうくらい 綺麗な人だった 完璧な人だった だから私は嫌われてしまったんだと そう思うしか無かったあなたには無い正反対の…

それはとても白く

あなたが涙を流すから 私は泣いた私が涙を流すから あなたも泣いた真っ白なドレスに包まれた君を見て 今までの思い出が蘇ってくる浮かぶのは全部君の顔だ 嬉しい顔も 悔しい顔も 怒った顔も 泣いた顔も全部が愛おしい君を世界一幸せにしたくて 背伸びもした …

朝焼け

太陽がまだ見えないのに 海にふつふつと光が灯る星達に別れを告げて みんなを置いていかないように ゆっくりと太陽に背を向けた静寂の街に色が付き始める 目の奥がじんわりするような 優しくて力強い 見慣れた光だ温かくなる背中から羽根が生えてきそう そん…

煉瓦

私を隠すように積み上げられたレンガ藁や木の板じゃ心細くて 綺麗な家にしたくて 積み上げたレンガの壁非力な私は 壁を作ることしか出来なくて 倒れそうなグラグラしたレンガの壁は 私に倒れようと傾いたいつ潰れてしまうかわからない でも 手を離せない そ…

夜が怖いなら

心が泣いてるありのままでいたいのに ありのままは何かにぶつかっちゃうんだみんなの出来る努力は きっと私は苦手で寂しいと眠れなくて 泣いた夜明けは何だか怖くて泣いた記憶をまた大事に拾い集めて 空を見上げる 私の代わりに泣いてくれないかな太陽の光が…

三寒四温

寒い寒い冬が来る寒さは人を寂しくさせる 心細くさせるいつか来る春を待って 今日も寒さに耐える誰かの温もりが欲しくて 温まりたくて 今日も人の温かさを確かめる凍えたあの人に 温まって欲しくて 今日も温めた言の葉を毛布に織り込んだ明日は寒いかもしれ…

おかえり

ふと見つけた綺麗で可愛いくて そばに行きたくなるような でもどこか儚げなそんな貴女に出逢えた初めは見てるだけで 貴女に見て欲しくて それだけだった貴女に癒してもらいたいと その気持ちで追いかけていたいつからだろう 貴女の笑顔を想うようになったの…

それは決意の決別

今のあなたはどんな気持ちなのかな私にとってはきっと世界でたった一人の特別な人たくさんの痛みを教えてくれた人私に初めて気持ち悪いと言った人要らないと言われた人1番認めて欲しかった人1番優しくして欲しかった人 今私を必要としている理由も分かってる…

流れる水の真ん中にあるのはうねる渦にくるくる廻る葉っぱなんだか誰かに似ているようで 昨日の自分を見ているようで思わず石を投げた流れに戻ったその葉は 大きな流れに飲み込まれて見えなくなってしまったこれで良かったのかな 跳ねた水しぶきがとても冷た…

それは朝が寒いから

狭くて暗くて その中でうずくまる上手く歯車になれない僕は 簡単に弾かれてしまう代わりの歯車はいくらでもあって わざわざ僕を整えたり 他の歯車を変える必要もなくて僕を変えればそれですむそう思うのは当たり前だ 誰かの1番に 何かの1番になりたくて今日…

紅葉

さわさわと冷たい風が流れてく僕を見て恥ずかしそうに紅く染った君は 紅葉の葉を1枚くれた手にそっと降りた小さな紅葉は ほんのり暖かくて いつまでも包んでいたくなった風の強い日は 君が冷たくなってとても寒そうだからその小さな紅葉と一緒に 君も包んで…