しろんのブログ

詩集と写真

醜態

あなたはとても綺麗だった

毎日綺麗なお化粧をして
オシャレな香りの香水を漂わせ
モデルのような体型のあなたは

今思えば見惚れてしまうくらい
綺麗な人だった


完璧な人だった


だから私は嫌われてしまったんだと
そう思うしか無かった

あなたには無い正反対の醜さを持つ私は
あなたに失敗したと思わせるには十分だったのかもしれない


醜さに嫌気がさして
醜さを壊そうと
付けた傷は

思った以上に無意味で
虚しくて
愛おしかった

舌の奥のその傷は
今も読み返せる私への手紙

あなたの言葉は
私の身体のすべてを
過去に戻す

懐かしいような
悲しくなるような
死にたくなるような

思い出の言葉