しろんのブログ

詩集と写真

2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

忘却の彼方の落し物

閉じ込められたみたいに身体が動かないんだ綺麗なものを見たくて 美味しいものだって食べたくて あの物語の続きを見たかったのに身体は動いてくれなかった 初めは焦りとか罪悪感とかあったんだ甘えちゃダメだ これは自分がしっかりすれば治るんだホントにそ…

春隣

冬が終わる凍えそうで 少しだけ寂しい季節を人は光で 祝いで 愛で彩りを付けていくこんなに寒いからこそ空から降る雪が 天使に見えて 華に見えて 優しさに見えた あなたの体温がよく分かるのも 冬のせい寄り添う理由も 冬のせいこんなに心が温かくなるのは …

愛に理由なんて

ご飯を食べながら 涙ぐむ君どうしたのかと聞かなくても わかってるよ 毎日の辛いに耐えて 逃げ出したくても どうしても逃げられなくて擦り切れそうな心を擦りながら つま先をぼんやり眺めながら家路に着くボロボロで穴だらけの心の扉を 必死に閉じて 一日中 …

元々綺麗な君だから

傷付いた数だけ人を愛してた裏切られた数だけ人を信じてた泣いた数だけ愛していた 理不尽に痛ぶられるのはいつも綺麗な心綺麗なものは汚されるの? 穢されるの?傷の分だけ強くなるわけじゃない 涙の分だけ優しくなるわけじゃない強かったから傷付けられて …

見つけた

大衆の中で呟いた 誰にも聞こえないように小さな声で助けてと呟いた誰かに頼らないと生きていけないのに 誰かに頼るのがとても怖かった 生きるのが怖かった 自分は悪くないとわかっているのに 悪くない事が悪いようで何か悪い事を見つけとうと 目に止まった…

千紫万紅

小さな手のひらに 溢れんばかりの花の種ニコニコしながらみんなに配っていく 渡す度に優しい言葉をかけながら歩く度に希望の歌を歌いながら笑顔の人にも 落ち込んでいる人にも 顔をぐしゃぐしゃにして怒っている人にも必ず一つずつ花の種を渡していった 時に…

積み上がる絶望の墓に添える大輪の花

目を開ける自分が生きているんだって実感するこの世は地獄だと呟く人がいた地獄の罰がこの世ならば 私は前世にどれだけの罪を犯したのだろうこの世が幸せと云う人は 地獄の中にどんな光を見つけたのだろう 貫かれた喉 切れた頭上の糸 汚れた手私には光など見…

人生が長い長い旅ならば

重い重い 背負って歩いてどこまでもどこまでも歩いていく 先の先などは見えなくてただただ 右の足より前に 左の足より前に それを繰り返してその繰り返しに意味があるのかと 独り言のように自分に問いかけては数歩先の崖の底を覗きたくなる 真っ暗なのは知っ…

君の為に願う 望まれてもいない願い

カーテンを開けて 空が開いた振り返れば毛布の繭に包まる君がいた太陽の光が部屋を暖める 君の目には光が届いていないみたいだベタつく髪を撫でて 割れた唇にそっと触れるかすかに震えるその唇の意味を知りたくて 私の唇を重ねてみる何も見えない 何も聞こえ…

さざ波の中に君を探す

優しい さざ波の音を聞きながら 静かに目を閉じる まだちゃんと覚えてる恐怖も 後悔も 絶望も年を数える程に 花が少なくなってるように感じたそっか… こうして忘れられていくんだね 寂しさを感じながらも そうやってみんな前に進んでいったんだって思えば な…

生きてるだけで偉い

「生きてるだけで偉い」きっとこの言葉は 人の生活の中で比べたら 当たり前だろと言う人もいるのだろうそれ以上に色々な事を頑張ってる だから生きてるだけで褒められるのなら この日々の努力はなんなのかそう 思っているのかもしれない でもね 生まれた時に…

武る器と凶い器

人は言うこれだけの傷なら大丈夫って直ぐに治るからそう言って立ち去るんだあちこちには小さい小さい傷がたくさん治っても直ぐに新しい傷が出来るんだ 痛い…と言うよりは うんざりなのかもね 誰も傷跡には気づいてくれない 知ってる? 古傷の方が疼くと痛い…