しろんのブログ

詩集と写真

武る器と凶い器

人は言う

これだけの傷なら大丈夫って

直ぐに治るから

そう言って立ち去るんだ

あちこちには小さい小さい傷がたくさん

治っても直ぐに新しい傷が出来るんだ


痛い…と言うよりは
うんざりなのかもね


誰も傷跡には気づいてくれない
知ってる?
古傷の方が疼くと痛いんだ


立ち去られた時の虚しさは
全ての傷が疼くように痛い


立ち去った人の中には
僕を傷を付けた人もいた

あなたはわからないだろうけど


心が痛い
苦しい

それでも世界はたいして変わりはしない
世の中だって直ぐに元通り


辛いよね


だから私はいつもここにいる
君に傷薬を塗って
包帯でぐるぐる巻きにするために

ずっとここにいるよ