しろんのブログ

詩集と写真

忘却の彼方の落し物

閉じ込められたみたいに身体が動かないんだ

綺麗なものを見たくて
美味しいものだって食べたくて
あの物語の続きを見たかったのに

身体は動いてくれなかった
初めは焦りとか罪悪感とかあったんだ

甘えちゃダメだ これは自分がしっかりすれば治るんだ

ホントにそう思っていたんだよ


でもそうじゃないみたい

心の中は
いつも何か足りなくて

これがあれば動けるようになるのにってわかっているんだけど
これが何かわからない


誰かに聞いてみたけど

なんとなく、違うと感じてしまう


答えも出せないまま
応える事も出来ないまま

とうとう大人になってしまった

みんなの期待を裏切った
自分を甘やかして生きてきた
逃げてばっかりだった

そんな身に覚えのない事実と
何とも他人事のような言い訳にウンザリしてしまう


そう

未来の話をしたいんじゃなくて
今の話でもなくて

置いてけぼりにされた
私の心の欠けた所

その話をしたいんだ

過去に忘れてきた
褒めてもらいたかった心の欠片
人が好きと迷わず言えた心の欠片

迎えに行きたいんだ
私の心の欠片を

忘れられそうになってる
心の欠片を

出来れば
あなたと一緒に

探しに行きたいんだ