しろんのブログ

詩集と写真

甌穴

永遠とも思える長くて寒い夜に
このまま飲み込まれてしまいそう

夢にまで押し寄せてくる現実が
とても怖くて
憂鬱で

目を閉じるのを躊躇ってしまう


努力を笑われる
結果を奪われる
工夫が奇異なものと捨てられる

流れに乗れずクルクルと
夜の川をクルクルと

抜け出せないまま
何回目の朝だろう


ならばこの場所に
私の証を刻むんだ

私を守るために
永遠とも思える夜と共に

抜け出せないこの場所に
刻み 削るんだ

この身と共に


心を護るために身を削り
この身を守るために心に刻む

そうやって出来た地の底へと続く穴は

何処へと続くのだろうか