しろんのブログ

詩集と写真

2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

透き通る青空から 飛沫が落ちてくる 私の涙を隠すように 腫れた瞼を癒すように このまま私の黒を流してくれないかと ただ、ただ 身を委ねてみる 葉に打ち付けられ弾ける音は 感情の見えない心の音を 笑顔の裏に燻る煙も いばらの奥に咲く花の声も すべてを隠…

紡ぐ結ぶ繋がる

ぽつりと呟く 君の切ない弱音は 水面にゆらゆらタユタう落ち葉のよう 夏の風はあっちへこっちへ忙しなく向きを変えて 水面をゆらゆら波立てる 落ち葉は迷惑そうな顔をしながらも ゆらゆら流される そんなどうにもこうにも上手くいかない日々が たまらなく悔…

滴る音は嫌悪の色だった

ポタポタと少しづつ落ちていく 人々の目から廃れて 落ちていく シミがだんだん濃くなっていく 二度と取れない もう乾く事も無い ジクジクとぶくぶくと溜まっては広がっていく 気付かれたらジッと見られてしまうから 触られたらシミが感染ってしまうから 必死…

変わらぬ想い

初めて優しくされた時 あなたを疑った 信じるという言葉に憧れて 信じるという意味もわからないまま 分かろうとしないまま 耳障りのいい 「信じる」によく似た言葉を盲信していた 流れる月日のその中で 変わっていくものが多すぎる世の中で 揺るがなかったも…

水天一碧

人は弱く 嘘を付き 心が晒された時 その鎧は崩れ去る 元々弱い心だから 傷付き 救いを求めて彷徨い歩く すがれるものにはしがみつく そんな歴史を私達は繰り返してきたんだ すり潰されそうな心を抱えて 彷徨い歩いた先に出会った海に なぜか「ごめんなさい」…

言葉より大切なもの

まるで白昼夢でも見ていたようだ 後ろを振り返えれるようになった時には この身はこんなにも汚れていて この手はこんなにも染まっていて そう気付いた時には 座り込んで空を見上げていた 私は出来損ないだと言われたあの日 そうじゃないと願って自分を認めた…

夜空に一滴の想いを

夜の空に落ちる波紋が ゆっくり広がっていく ほら、 波紋に触れた星達がくすぐったいように光っているよ そんな風に笑いあって見上げた青藍の夜空は もう見えることはないんだね 君からもらった寂しさは 君と会えなかったら知ることは無かった この寂しさで…