しろんのブログ

詩集と写真

秋の夜長

あなたにそっと寄り添える
この距離感が愛しくて

感じる体温が優しくて

顔を埋めて包まれる
この時だけは世界があなたに染まるよう

この身体全てが触れていたいと
そう願わずにはいられない
心地よい温もり


虫の音色とあなたの吐息
耳元の鼓動が心を落ち着かせてくれる

疲れた身体に染み込んでいく


ここは私の安寧の園
私だけの場所

そんな我儘を抱いてしまうくらい
罪な抱擁だ

このまま溶けてしまってもいいと
心が溶けていく

少し寒い秋の夜に
ふわふわと暖かい甘美の一時

あなたと私だけの優しい一時