大衆の中で呟いた
誰にも聞こえないように小さな声で
助けてと呟いた
誰かに頼らないと生きていけないのに
誰かに頼るのがとても怖かった
生きるのが怖かった
自分は悪くないとわかっているのに
悪くない事が悪いようで
何か悪い事を見つけとうと
目に止まったのは
自分の存在だった
声にならない声を
伸ばすたびに傷が付く腕も
震える足も
止まらない心臓も
全てがあなた自身なんだ
怖かったね
もう大丈夫だよ
独りじゃない
私がそう言われたかったから
その言葉で
言われたかった言葉で
あなたの全てを包みたい