しろんのブログ

詩集と写真

それはとても白く

あなたが涙を流すから
私は泣いた

私が涙を流すから
あなたも泣いた

真っ白なドレスに包まれた君を見て
今までの思い出が蘇ってくる

浮かぶのは全部君の顔だ
嬉しい顔も
悔しい顔も
怒った顔も
泣いた顔も

全部が愛おしい

君を世界一幸せにしたくて
背伸びもした
強がりもした
やれる事は全部やったと言える

君は幸せだったのだろうか
幸せにしてもらっていたのは私だった気がするな

初めて私の名前を呼んでくれた時
私から 私の手から食べてくれた時
私の所まで来てくれた時
私の腕の中で泣き止んでくれた時

君といる時間が
肩を並べてした事が
全てが幸せだった

こんな経験、もう二度とないのだろうな

私はもう開かない瞼にキスをした

一緒に歩くことは出来ないけれど
私の手で
君の最愛の人の元へ君を届けた

もう1番じゃないのは悔しいが
あなたになら
この子の最後の一瞬を任せることが出来る
この子の未来を君に預けることが出来る

ありがとう

2人の口付けを初めて見た
こんなにも優しくて
こんなにも温かくて

こんなにも悲しい

あなたから溢れ出るそれを
私も理解出来る

今は

そう、今は

この空にでも受け止めてもらうとしよう

一筋の白い煙

それはとても優しかったんだ