しろんのブログ

詩集と写真

アカイツキ


浅い眠りの夜と朝の間

曖昧な光に照らされる埃に
おぼろげな音の音色

変わらない日々と
変わらない憂鬱

ふわふわと眠りながら
海を見つめる

太陽と空のあいだ
かすかに見えた世界に
憧れていいのだろうか

伸ばした手は紅く透けいく

また夜が来れば
海は真っ暗になる

月が明るく照らしてくれるほんの僅かな時間に
白い砂を蒔いた

白銀にきらめく音色をいつかこの声に重ねよう
月と海を抱いたこの世界に
小さな光をちりばめよう

笑う木々達に
無慈悲な時に
あの日の魔法をかけよう

いつかの音色を
いつの日か
奏でよう