死にたいなんて言わないで
死んだら終わりなんだよ
そうだね
でも違うんだ
死にたいんじゃない
生きる道がわからなくなっちゃったんだ
最初はみんなと同じペースで進んでいくと思っていた
でもね、みんなが出来ることが出来なくて
みんながなんともない事と思ってる事が
私には致命的で
だんだん みんなとのペースが違う事に気付いてきた
追いつこうと頑張ったけど上手くいかなくて
遂には立ち止まった
そしたら
頑張りが足りない
みんなは努力してる
やれば出来るんだから
そういって立ち止まる事をさせてくれなかった
だから無理矢理にでも前を向こうとすれば
お前には無理だよ
それで出来たって言うの?
それっぽっちの成功で満足してるんじゃないよ
そう言われて足がすくんだ
もちろん僕の隣には誰もいなかった
閉鎖的で限定的な社会
その中で個性と言うのは邪魔になるみたい
大人は個性を大事にと言うけど
実際は無個性で問題が起こさなければそれでいい
フォローなんてめんどくさくて
出来ない人に合わせるのは非合理的で
とりあえず目立ったり問題になりそうなのは禁止しといて
それが僕の近くにいた大人だった
手をさし伸ばしてくれる人もいたよ
でもその手を掴んで 少し力を入れると
重いと言って離されてしまう
だから生きるのを諦めるんだ
死にたいだなんて死に前向きな訳じゃない
それしかもう道が見えないんだ
立ち止まれない僕にはゆっくり考える時間も無くて
それしか自分を守る手段が無いんだと
本気でそう思っていた
だから死にたいって思ってる人がいたらさ
その人は死にたい訳じゃないって思ってあげて欲しい
それしか道が見えないくらい追い込まれてるんだって
その人の死にたいの裏側を想像してみて欲しい
一緒に立ち止まってあげれば
それだけで死ななくてよくなるの
だからお願い
死にたい人を独りにしないで