透明な世界
何もかもが透き通る世界で
私の言葉も届かない
命を吹き込むように
色彩を飾っていこう
泣いては蒼に
怒りは緋く
祝祭の福音と共に輝く白銀の光
人々の慰めの黄昏に心を許し
深緑を仰ぎ
深海色に落ちていく
明るく色付いていく世界に抱かれる喜びに
所々に暗く渦巻く斑模様に怯え震える
どの色彩にも表し難い
君の色がとても愛おしい
愛だけは色付ける事が出来ないな
透明な世界を鮮やかにしてくれた君は
その世界でも溶け込まず
そこに ただ在り続ける
私が見失わないように
どの色にもならず
ただ在り続けてくれる