何も無い
何も無い部屋に
色とりどりの錠剤は
1つ 1つと不安を満たしてくれる
飛べるはずもないのに
飛びたいなと呟く
茶色いマーブルに染まったパジャマを来たまま
あの時大好きだった歌を聴いては
生きろと否定される
社会に置いていかれて
心はポツリと転がってしまった
どこかで知った号哭の言葉に酔いしれながら
永遠に続いて欲しくない泥沼に浸る
人目を気にして怖がって
この底に居れば大丈夫と嘘をついて
今日まで生き延びてしまった
歪で醜くて愚かな私に
壊れていく惨めな私に
痛みをくれた君
私の代わりに
君は君自身を
私に刻んでくれた
その痛みと
優しさで
今、生きたいと思った
でも、明日死のうと
また思う
その度に君は私に刻みつける
この優しい傷はなかなか治ってはくれなくて
傷の温かさに安心する
この傷が治るまでは
生きていようと
そう思ったんだ