しろんのブログ

詩集と写真

三猿の手

辛い事があっても
悲しい事があっても
腹が立つ事があっても

そうやって笑う君

周りからはさ、メンタルが強いとか
いじられるのが好きだからとか

他人に興味がない
だとか

そんな周りからの都合の良い解釈で
決めつけられてしまうね


ホントは
何も無かったふりをしたいだけなんだよね

きっと優しい君は
みんなの言葉をちゃんと隅々まで聞いてしまうから

辛くない
悲しくない
痛くない

これは全部何ともない
心の声なんて聞こえない

そう、自分に言い聞かせて
耳を塞いだ

相手には人を傷つける思いをしてほしくなくて
優しく笑うんだ


そうしないと
きっと君は壊れてしまうから

心が壊れないように
心を殺すんだ



長い長い間
心を殺してきた君が

ついに誰かに助けてと言いたい時
言葉が出なかった

まるで聖人として生きろと言われてるかのように
助けての言葉が出なかった

苦しくて苦しくて
他の誰かも同じ苦しみを感じれば良いのにと思っても
憎まれ口の1つも出てこなかった

出てくる言葉は言い訳の虚勢
だから口を塞いだ

そんな辛さに耐えて耐えて
青白くなった顔を

鏡に映った自分の顔を
見たくなくて目を塞いだ

君から
耳を
口を
目を
奪ったのは

君だった

でもそれは自分を守るため
子供のように無垢な自分を傷つけないために
君は君を守っていた

きっと世の中はまだまだ怖いままだけど

その塞いだ手を
誰かを優しく包めるような手に
そうなれる日が来るように

今はゆっくりゆっくり
生きていこう