静かに揺蕩う水面を見つめてた
三日月だけが映る静かな静かな水鏡に
見とれて見惚れて魅せられていく
覗き込むと見たくもない自分がいた
石を投げつけ消そうとしても
また ぼやぁと浮かんでくる
そうか
私がここに居るから
見たくもない物を見るのか
ならばせめてこの水面に身を溶かしたい
せめて貴方のいる水の中に
そう想って息を吸い込む
桜の香りがした
視線を落とせば広がる花筏
私の醜い姿を隠すように
撫でるように
散る桜が魅せる百花繚乱
あなたは最後まで鬱くしいのね
飛び込めば花弁に纏われるのであろう
それならば六花の花弁に撫でられていたい
それならば皆の灯火に慰められていたい
愚かな決意を諦める理由にしたい
生殺与奪の戯言を
全て神様のせいにして
今は皆に囲まれて眠りたい
ここが1番好きだ
貴女が1番好きだ
生きる理由はそれでいい