軽やかな足取りで
何も無い道を歩いていく
青が広がっていく
風が舞い上がっていく
弾ける水しぶきが空を飾る
何も無い僕はこんなにも自由だった
自分で決められる事が少なすぎる大人になって
僕は嫌だと逃げ出した
誰が決めたか分からない常識も
「みんな」っていう見たこともないすごい人も
危険をかえりみず
どんな手を使っても間に合わせる出社時間も
誰かの怠惰を試練として押し付けられる不条理も
嫌だと言って逃げ出したんだ
頑張りたくない
笑いたくない
元気にならなくたっていい
今の私はそれどころじゃない
私の中が何で溢れているか分からないけれど
仕方ないじゃん
そんな理由でもいいから
何もしたくない
それでいいと言ってもらいたい
勇気を出して
全てから逃げ出した先は
思った以上に
綺麗な世界だった
おかえりと言われた気がした