しろんのブログ

詩集と写真

逃げてもいい

軽やかな足取りで

何も無い道を歩いていく

青が広がっていく

風が舞い上がっていく

弾ける水しぶきが空を飾る


何も無い僕はこんなにも自由だった

自分で決められる事が少なすぎる大人になって

僕は嫌だと逃げ出した


誰が決めたか分からない常識も

「みんな」っていう見たこともないすごい人も

危険をかえりみず
どんな手を使っても間に合わせる出社時間も

誰かの怠惰を試練として押し付けられる不条理も

嫌だと言って逃げ出したんだ


頑張りたくない
笑いたくない
元気にならなくたっていい
今の私はそれどころじゃない
私の中が何で溢れているか分からないけれど

仕方ないじゃん

そんな理由でもいいから
何もしたくない

それでいいと言ってもらいたい


勇気を出して
全てから逃げ出した先は

思った以上に
綺麗な世界だった


おかえりと言われた気がした