しろんのブログ

詩集と写真

異類無礙

慎重に選んだ言葉も
私の知らない所で不正解となっている

知らずにその言葉を好きになって
配り歩いたその先に

欠陥のレッテルを貼られた1冊の本があった

愛でるように
溶けるように
文字の一つ一つを指でなぞる

指と紙の擦れた香りが
心を落ち着かせてくれた


それを奇異な目で見られていた事に気付いてからは
本を開くのも怖くなった


私の好きは
私の常識は
私の趣向は

特異的なものだった


それでもいいと思って歩いてきたけど

人は独りでは生きていけないらしい



今日は君に甘えさせておくれ
ふたりぼっちという言葉があるのなら
それは君とがいい